母が求めるもの

今日

午前中
有給休暇を頂戴して

母の病院受診に付き添ってきました。

普段は
かかりつけの開業医に診てもらい

数カ月に一度
大きな病院で
定期的に受診しています。


かかりつけ医では
持病薬の処方もあるため
薬が切れないように
自ら進んで受診しているけれど、

今日のような
大きな病院で診てもらう時

母は
決まって
「先生
　わしは早くあの世に行きたいで
　もう来んでもいいやろぅ」
と
少し面倒臭そうに言います。

そして
医師は
「そんなこと言わずに
　また来てよ」
と言い

母は
その言葉を
言ってほしいがために
いつも
そう切り出すくせに

医師から
そう言われると

「そ～ぉ
　じゃあ
　仕方ないで
　先生の顔見にまた来るわぁ」
と嬉しそうに答えるのです。


足腰も随分と弱くなり
家事をするのもままならず

外出と言えば
近くのスーパーへ
押し車で出かけるのがやっとこさの母


今日のような
大きな病院での受診は

母にとっては
社会との接点を持つ
貴重な機会でもあるのです。


それが
たとえ病院でも

母がそこで
求めるものは

先生の
「そんなこと言わずに
　また来てよ」

その言葉だけなのです






 

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